Crescendo~永遠だったあの頃~Full Voice Version
■ストーリー
あのころ僕らは純粋で、なのに臆病で
―――誰かを傷つけることばかり怖れていた。
それが本当は優しさなんかじゃなくただの弱さだと、理解できずに。
弱さが誰かを傷つけることを知らなかった。
自分が誰かを傷つけていることに気づかなかった。
願ったのは、この穏やかな時間が永遠に続いてほしいと、ただそれだけ。
けれど、幸せな時間にはいつか終わりが来ることなら、あのころの僕にだって
もう、わかってた―――
主人公 佐々木涼は卒業を5日後に控え、不足した出席日数を埋めるための補講へ
出席していた。
その中で静かに振り返る想い出の日々。
3年間を仲間と共に過ごした図書室。
気の置けない友人。
照れ屋の後輩。
なんとなく好きになれなかったクラスメイト。
授業を抜け出して昼寝した保健室。
冷たい美貌の養護教諭。
両親の死後、自分を育ててくれた義理の姉。
そして―――
「卒業」という節目の時を前にして、だからこそ。
徐々に強く、そして激しく。
それぞれの想いは募ってゆく……
■キャラクター
佐々木 涼(ささき りょう)
本作の主人公。
表面的には無口、無気力、無感情。
実際には感傷的だったりナイーブな面もあるが、まわりからはそう思われていない。
人間関係は希薄な方で、クラスの半分くらい顔と名前が一致していない。文芸部に所属。
将来の目的は、いまのところない。
自分が子供であることを格好悪いと思うお年頃。
柳楽 歌穂(なぎら かほ)
文芸部の部長。
人当たりの良い性格で、クラスでも人気がある。
大人しい感じを受けるが、1年の時に涼を文芸部に入部させてしまうなど、結構強引なところもある。
涼には友人以上の好意を抱いていたが、涼に紹介された彼の親友と付き合っている。
杏子とは入学前からの知り合い。
芦原 杏子(あしはら きょうこ)
涼の後輩、というよりは歌穂の後輩にあたる女の子。
入学後すぐに歌穂のいる文芸部に入部。
涼とはそのとき知り合ったのだが、一目惚れしてしまう。
普段はぼーっとして、感情をあまり表に出さないタイプ。
何時も寝ている印象がある。
女の子にしては背が高いことをコンプレックスに思っている。
音羽 優佳(おとわ ゆか)
涼の同級生。
基本的には明るい性格だが、人前では敢えて何も考えていないように振る舞っている。
嫌われることを極端に嫌うためか、下手な人付き合いしかすることができない。
自分が汚れていると思っており、清廉潔白な「天使」という存在に憧れを抱いている。